「山田様ですね」

  夜10時、突如TVニュースの画面にLIVEで写し出された、信じ難いニューヨークでのあの忌まわしい2001年9.11のテロ事件。しばらくUSAは元より、世界中がテロの恐怖にさらされ、とても海外旅行の話などもっての外、といった状態になったのです。
 因みに我が家のアルバムには、後から崩れ落ちたサウスタワーの展望台で、ポーズを取って写っている主人がいます。在職中、アメリカの新聞事情視察に行った時のものです。
 2ヶ月が経って、事件の報道が落ち着いて来た頃、前から気になっていた旅行社の案内「ザ・ペニンシュラに泊まる至福の香港4日間」の話が二人の間で再燃。
 旅行社に問い合わせると、小人数でも出発する旨の返事が来たので迷わず申し込みを済ませ、12月3日を待ちました。
 出発直前になって旅行社から、皆さんあの事件の恐怖で取り止めになった方が多く、山田さんご夫妻だけになってしまったけれど行かれますか?の電話。勿論行きます!と迷わず返事をしたのですが、関空でのチェックインの手続き総てを、お客様でやって頂きたいとのこと。まっ、いい機会だから自分でやって行ってみよう、と云う心強い主人の言葉を信じて、12月3日いざ関空旅客ターミナル4Fへ。
 前夜空港近くのホテルに泊まり、AM7:00空港カウンターでの手続き総てに30分近くかかりましたが、無事に香港行きのチケットを手にする事が出来、スーツケースも預けフライトまでの時間を、VISAのVIPROOMでリラックス。時間が来て出発ゲート43番へ進み、予定通り10:00丁度の離陸でした。
 PM2:40無
ローレンス李さん
拡大
事に新香港国際空港に到着。添乗員の誘導も何もない二人だけの行動なので、他の乗客と共にエアポートの案内のアナウンスに従って手続き済ませ、手荷物を受け取って出口へ。
 ロビーに出ると多くの出迎えの人に交じって、A4程の大きさの紙に「ヤマダシゲアキ様 JL701 便」と書かれたプラカードを揺らしている青年を発見。近寄ると「山田様ですね」と流暢な日本語で出迎えの挨拶と旅のねぎらいがあり、自分はガイドのローレンス李だと、にこやかに名乗りました。
 外に出ると、そこには観光バスならぬ、運転手付きの一台のベンツが待っていました。今日からの四日間お供しますとのこと、思わずラッキー!と叫んでしまった私でした。本音はロールスロイスでも良かったのですが・・・・・。

inserted by FC2 system