来る途中に立ち寄った蒜山高原SAから見た大山南壁は冠雪が朝日に映えて輝き、その白をバックに烏ヶ山がその名の通り黒くコントラストをなしていた。
蒜山ICを出て新庄村に向かう野土呂峠に向かう道からもよく見える。
8時半、登山道に踏み込む。
4合目に毛無大岩。
朽ちかけたブナの大木の精気をもらって苔が青々。
木の根を踏み分けて登る場所は登りやすい。急坂で石の多い道は難儀だ。
六合大杉に出会う。樹齢何年だろう。
このあたりからブナ林が現れ、朝日がさらに美しく見せてくれる。
落ち葉のじゅうたんを靴の裏に優しく感じながら、クマザサを分けて進む。
8合目大岩。
あと0.3kmの表示が気持ちを奮い立たせる。
このあたりから道べりに残雪があって、登山者を楽しませてくれる。
林の向こうは抜けるような秋空の青。
南を見下ろすと先ほどの登山口がある田浪集落が見える。あそこから一歩一歩登ってきたんだ。随分遠く見えるぞ。
やっと毛無山の頂上に。数人が見ている方向は大山か?
山頂から北に目をやれば、やはり大山の南壁。
3人が立つ場所は毛無山山頂1,218メートル。大山隠岐国立公園。今日のハイライトだ。
(写真上) 大山から右へ烏ヶ山、皆ヶ山、蒜山三座と続き、やや手前に三平山、朝鍋鷲ヶ山、一番手前は毛無から白馬への尾根ルート。
山頂で眺望を楽しんだのち白馬山へ向かう。
白馬山への途中、カタクリの群生地がある。4月から5月にかけて可憐なピンクに彩られるが、今は季節外れ。
「カタクリロード」と呼ばれているこの道、結構アップダウンがある。
雪を戴いた大山はどこからでも目立つ。
岡山・鳥取県境に沿って尾根伝いに毛無から白馬への道すがらも、間近に残る雪に触ったり口に入れたりして楽しむ。
進んでも進んでも大山はついて来る。
標高1060m、白馬山の山頂で昼食。リュックを軽くする。
ここからはひたすら下るだけだが、かなりの急坂で足への負担が大きい。
赤い実はツルシキミ。
ツルアリドオシも負けじと赤い実をつけていた。
カエデも負けずに自己主張。
元の分かれ道に帰り着いた。ここから登山口駐車場まではわずかだ。