2013年、時は6月。小旅行先に九州を選び、買って3年目を迎える愛車プリウスを走らせた。
出発前の天気予報では台風が発生しており、九州は梅雨入りもしていた。ところが台風は予報より早く熱低に変わってくれたし、梅雨もほとんど雨に合わずに済んだ。
お蔭で4日間、1800km近いドライブを楽しむことができた。
何故6月なのか、何故九州なのか。そこには世界3大花木の一つ、ジャカランダへの永くて深いこだわりがある。
「ジャカランダを育ててみませんか、希望者には種をお送りします」、インターネットでこんな呼びかけが目に入ったのは2002年。好奇心の強い私としては、これを見過ごすことができなくて、早速ジャカランダがどんなものか調べ、ご厚意に甘えて種を送っていただいた。
たしか愛知県の方だったと記憶しているが、封筒に入った種子が送られてきた。
プランターに蒔いてまだかまだかと待っていたが、芽を出すことはなかった。
翌年、もう一度種をお願いしたところ、「ジャカランダの種は希望者が多くてご希望に応えられないので、他言しないで」との断りを添えて、送ってくださった。
そんな貴重なものを無駄にしてはならじと、祈りをこめて蒔いたところ、20日くらいして芽が出たではないか。数本を大事に育てたものの、管理が行き届かなかったのか、枯れてしまった。しかし、懇意にしているTさんにあげた1本が生き延びて大木に育っている。冬は葉が落ちて枯れたようになるが、春になるとまた芽が出て葉が茂る。だが10年たってもまだ花は咲かない。
Tさんから枝をもらって挿し木を試してみたりしたが、成功しない。ホームセンターでジャカランダを売ってる情報を得て、3本買い込んで育てているが、2〜3年ものなので当分は花芽を付けることはなかろう。
そんなこんなで10数年ジャカランダにこだわり続けている私としては、ぜひとも咲いているジャカランダを見てみたい。そんな思いを募らせて、九州ドライブを思い立った。最初は宮崎の道の駅なんごう近くのジャカランダの森を訪ねることを考えていたところ、もっと近くの小浜温泉でもジャカランダフェスタをやっていることが分かって、今回のドライブとなった次第。
ジャカランダの咲く場所は全国で40か所もリストアップされてはいるが、フェスタ銘打っているのに惹かれたのかな。
小浜温泉では満開のジャカランダを堪能でき、苗も買って帰った(上の写真)。「ドワーフジャカランダ」は矮性、しかも接ぎ木なのでうまくいけば来年は咲くだろうとの言葉を信じて育てている。
去年買った3本と今回のドワーフの4本、これが我が家の庭の「ジャカランダ通り」(下の写真)。